「政府のうれしい動きに想う」北海道大学医学部小児科 真部淳

 5月22日に政府の「創薬力向上に関する構想会議」が開かれました。主要誌の報道によるとこの会議において、1)最新の医薬品の迅速な提供、2)研究強化や人材誘致、3)投資環境の整備の3つの目標が掲げられました。目的として「ドラッグロス」と「ドラッグラグ」の解消が挙げられます。私は医師になってそろそろ40年になりますが、このように前を向いた構想が政府から出るのは初めてです。これまでの当小児がん対策国民会議の頑張りが大きく寄与したことは間違いありません。特に小川千登世先生を座長とする「薬剤開発促進ワーキンググループ」の献身的な働きはいくら賞賛してもし足りないでしょう。それに加えて患者会ネットワークが6万人もの署名を集めたことも大きな力として貢献しました。私たちは今、この追い風に乗って更なる未解決の問題に取り組むことが期待されていると思います。とまれ、まずはお祝いですね。皆様、ありがとうございました。