小児がんを取り巻く環境の改善を推進します
小児がんは、小児がかかるさまざまながんの総称です。一般的には 15 歳未満にみられるがんのことであり、日本では年間発生数が 2,000 人から 2,500 人、発生率にして 15 歳未満人口 1 万人あたり 1~1.5 人という「希少疾患」です。年間 6,000 人が入院治療を受けています。
小児がん患児の置かれている状況は、治療環境および社会生活において成人のがん罹患者のそれとは大きく異なります。具体的には、小児がんは使える薬が少なく、欧米に比べても、治療の選択肢が限られています。また、病気療養中の患児の教育保障などの課題が指摘されています。
しかしながら、学会や患者団体などが小児がんの取り巻く環境の改善を政策決定者に訴えてきているにも関わらず、なかなか改善に至っていないのが現実です。この度、患者・家族、医療従事者、教育関係者、支援者、企業などのすべての関係者の声をひとつにし、患者さん目線、国民目線で活動を行うためのプラットフォームを構築することを決意しました。プラットフォームには、患者・家族、学識経験者、教育関係者、小児がんの専門家、小児がんを支える企業の方々の参加が必要です。
以上を鑑み、小児がんを取り巻く環境の改善を図り、日本における国際標準の薬剤開発体制の構築促進、教育環境改善等を図り、もって患者、および社会全体の福祉へ寄与することを図るために、『小児がん対策国民会議』を設立し、その事務局を設置いたします。つきましては、本活動に 対するご理解、ご支援を賜りますこと、心より願っております。
小児がん対策国民会議
共同代表 井上富美子
共同代表 真部淳
副代表 米田光宏
2021年7月1日